最新刊
はじめよう、お金の地産地消ーー地域の課題を「お金と人のエコシステム」で解決する
(2017/07/12)「お金の流れ」が変われば、地域はもっと元気になる。 子育て、介護、環境…地域づくりに取り組む人を みんなで応援する仕組みをつくろう。 若者たちが始め、金融機関、自治体、企業、大学、 そして多くの個人を巻き込んで広がる 「地域のお金を地域で生かす」挑戦。 ・名古屋発、地域を変える「お金の流れ」の新モデルを紹介 ・12年間貸し倒れゼロ! 金融の常識を覆したNPOバンクの軌跡 ・まちづくり・金融機関・ソーシャルビジネス関係者、必読の1冊 【日経ソーシャルイニシアチブ大賞(国内部門賞)、寄付月間公式認定企画大賞、日本パートナーシップ大賞(地域ファイナンス賞)を続々受賞。注目の社会起業家、初の著書が遂に出版! 】 第1章 新しいお金の流れをつくるーーいま各地で起きていること 第2章 過去を見るか、未来を見るかーーNPOバンクmomoはなぜ貸し倒れゼロなのか 第3章 お金と人のエコシステムーー地域に必要な仕事を、みんなで応援する 第4章 仕事の「価値」って何だろうーーお金でないものを見つめる 第5章 小さな一歩から始まるーー地域課題への挑戦者たち 第6章 共助社会をめざしてーー誰もが当事者になる時代 (以下、「はじめに」より一部抜粋) 「お金の地産地消」という言葉から、みなさんはどんなことをイメージするでしょうか。 大学卒業後、地方銀行を経てNGOに勤務したぼくは2005年、28歳のとき故郷の名古屋に戻り、NPOバンク「コミュニティ・ユース・バンクmomo」を立ち上げました。地域のさまざまな課題の解決に挑むNPOやソーシャルビジネスを、「お金」と「人のつながり」で応援する団体です。 営利を目的としないNPOやソーシャルビジネスは、社会にとって重要な役割を担っているにもかかわらず、既存の金融機関からお金を借りることが難しく、そのため活動の継続が困難になることがしばしばあります。ぼくたちは、そんなNPOなどに低金利でお金を貸しています。お金だけでなく、活動のPRを手伝ったり、ボランティアを紹介したり、さまざまな人的支援も提供しています。 NPO向けの融資なんてうまくいくわけがない、無謀だ、と言われました。しかもスタッフは全員がボランティアで、ほとんど金融の知識のない若者たちばかりでしたから、大反対されたのは無理もありません。 しかし、以後の12年間、1件の貸し倒れも出すことなく、運営を続けています。一部を後に紹介しますが、限界集落の支援、子育て支援、高齢者福祉、障がい者福祉、環境保護など、さまざまな地域課題の解決に挑戦する人たちを応援してきました。 元手となるのは、主として市民のみなさんからの出資金や寄付金です。「地域のために何かしたい」という思いのこもったお金ーーぼくたちは「志金」と呼んでいますーーを託していただき、そのお金を活用して、地域課題の解決に乗り出したNPOやソーシャルビジネスを応援する。地域のお金を、地域をよりよいものにするための事業に回す。地域のお金を地域で生かす。これが「お金の地産地消」です。 この本は、いま着実に広がりつつある「お金の地産地消」の必要性と可能性を、実際の事例を通して紹介する本です。そして、みなさん一人ひとりにも、それぞれにできることから、「お金の地産地消」に関わってもらいたい。そんな思いで書いた本です。
この著者の作品1
英治出版の作品12
「儀式」で職場が変わるーー働き方をデザインするちょっとヘンな50のアイデア
やっぺす!ーー石巻のお母さん、まちづくりに奮闘する
世界はシステムで動く ー いま起きていることの本質をつかむ考え方
未来を変えるためにほんとうに必要なこと ー 最善の道を見出す技術
意思決定の質を高める「フレーミング」の力ーー3つの認知モデルで新しい現実を作り出す
ボートみたいなパパのうで
ひとりの力を信じようーー「今あるもの」で人と地域の未来をつくる
ソーシャルデザイン実践ガイド
孤独の本質 つながりの力ーー見過ごされてきた「健康課題」を解き明かす
スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー 日本版
カスタマーサクセスーーサブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則
組織の未来はエンゲージメントで決まる